浦和区

75.埼大通りのケヤキ並木と夕暮れの富士山

北浦和駅から所沢まで延びる浦和所沢線は、「日本一長いケヤキ並木」として知られている。別名「けやき通り」、埼玉大学までは「埼大通り」ともいう。 朝は埼玉大学や浦和北高校に通う学生の自転車で溢れる。所々にある歩道橋の上からは四季を彩る並木の通景…

82.坂の上からパインズホテル遠望

浦和は大宮台地の南端に位置し、入り組んだ支谷が変化に富んだ風景を見せる。市街化の進展は土地の起伏を曖昧にしたが、今でも多くの坂道が台地の縁を感じさせる。 太田窪の住宅地の中、藤右衛門川に下る小さな坂の向こうには、中山道沿いの再開発、ロイヤル…

92.街中のオアシス、北浦和公園

北浦和駅西口のすぐ前に広がる緑の森が北浦和公園。周囲を十七号国道と埼大通り、マンションやオフィスビルに囲まれた典型的な都市型公園だが、埼玉大学当時からあった樹木が茂り、街中のオアシスとなっている。 音楽に合わせたパフォーマンスがある噴水池の…

97.サポセンからの富士山

さいたま市の景観に目を向けていると、消えゆく風景ばかりが気に掛るが、新しく生まれる風景もある。 市民活動の新たな拠点として、二〇〇七年にオープンしたさいたま市市民活動サポートセンター。私たちの生活を豊かにするためのさまざまな活動や話合いの合…

24.本太、長屋門が並ぶ通り

本太三丁目に長屋門が並ぶ通りがある。今はどの家も前栽畑を垣根で囲ってしまったが、玄関に続く敷石の中間に立派に改装された瓦葺き屋根と白い漆喰の長屋門が窺える。 周囲は県道四六三号バイパスが開通し、マンションが建ち並び、屋敷林の森も分断されたが…

33.今を映す中山道浦和宿の町家

南北に走る中山道沿いの沿道は、高容積率の商業地域に指定されており、「文教都市・浦和」の宣伝文句のもとに、高層分譲マンションの建設が進んだ。宿場町特有の短冊形敷地に建つ東西に長い壁状の建物は、従来の町家のみならず北側のマンションの日照も奪い…

43.見沼代用水西縁、ヤブカンゾウ自生地

県立浦和西高等学校の背後にある見沼代用水西縁に架かる正樹院橋から用水の流れに沿って桜並木の土手が続く。六月の下旬から七月の初めにかけて、この土手の斜面にユリに似た自生のヤブカンゾウの花が咲く。 この時期、花見の時と違い静かな散策路になってい…

44.真夏公開の「水の流れる段床」の水遊び

夏の日盛りに市役所の脇を通ると、場違いな子供たちの歓声が響く。市庁舎東側広場の「水の流れる段床」から聞こえてくるのだ。真夏の七月一日から九月十五日の間、この段床には水が流され、幼児の大人気スポットになっている。お母さんたちは、上段のケヤキ…

49.旧中山道、鳥居のない調神社入り口

地元では「つきのみやじんじゃ」と呼ばれ親しまれているが、正式名称は「調神社」(つきじんじゃ)である。鳥居のない神社、うさぎのいる神社として有名。 中山道浦和宿手前の岸村にあり、江戸から蕨宿を経て、浦和宿への入口を示す神社であっただろう。 map…

56.歳の市の賑わい

さいたま市の年末は歳の市で彩られる。さまざまな食べ物の夜店、熊手やダルマを売る店がひしめくように並び、境内もまちも普段とまったく違った風景になる。デジタル時代の若者たちが、大勢繰り出してくるのも不思議だ。 十二月十日が大宮氷川神社の十日市(…

65.Jリーグの興奮

真っ赤なサポーターで埋まる埼玉スタジアム二〇〇二、オレンジに染まるNACK5スタジアム大宮。シーズン中はほぼ毎週どちらかで試合が行われる。数万人の観客を収容するスタジアムは、興奮のるつぼと化す。 サッカー観戦は単なるスポーツ観戦ではない。人々の…

66.見沼田圃に浮かぶ新都心

見沼田圃の広がりと芝川、そこを走り抜ける高速道路とその先の新都心。農地から街そのものを遠望するという視点も面白く、地域の骨格をなす要素が織りなす、ダイナミックでさいたま市らしい風景である。 巨大な街のシンボリックな容貌を絵のように実感できる…

2.詩人たちが愛した別所沼

沼のほとりを/めぐりながら/神をおもふ 水面に映る/ひとひらの雲/羊の孤独(『冬日断章』より) と沼のほとりに住んだ詩人・神保光太郎に詠われ、古くから浦和の人々に親しまれた別所沼。今は、運動不足解消のためにジョギングする人、釣りをする人、遊…