西区

76.増殖する道、宮前インターチェンジ

生き物のようにうごめく何本もの道にドライバーは抗う術を持たない。新大宮バイパス、西大宮バイパスがクロスするこの場所に、更に上尾道路(仮称)が接続すると、さいたま市への主要な北の玄関口になる。 異様なスケール感をもった、交通結節点の景観。 map…

77.荒川の橋を渡りさいたま市に帰還

秋ヶ瀬橋、羽根倉橋、治水橋、上江橋のそれぞれで荒川を渡る時、正面にさいたま市中心部のスカイラインが迎えてくれる。無事にさいたま市に帰ってきたことを実感する風景だ。 日本の都市は、欧州の都市と違って切れ目がなく広がっており、「わが街」の姿を視…

83.自衛隊通りの坂から望む秩父連山

大宮の中心市街地から西へ、自衛隊通りの坂にかかると、前が開けて遠くに秩父連山が望める。冬の晴れた寒い日には、山肌のひとつひとつまでがくっきりと見える。 鴨川の低地に下る坂だが、ちょっと坂を下りれば山は全く見えなくなる。風景にとって坂の効果は…

91.屋敷林に守られて遊ぶ子供たち

住宅開発における行政指導で設けられた学校対策用地は、原っぱのまま二十年以上が過ぎた。雑木林に囲まれた「原っぱ」は子供の天国だ。 「原っぱ」は地域住民の憩いの場、遊び場となっていたが、最近この上流の湿地も宅地造成と農地改良で埋め立てられ、「昔…

98.上江橋の日の出に輝くスカイライン

荒川と入間川の合流点に架かるこの橋の旧河道付近は、初日の出を拝する絶好のポイント。元旦の六時五十一分、日の出とともに荒川が静かに輝きだし、大宮から新都心、浦和、武蔵浦和までのスカイラインが、茜色の空を背景に浮かび上がる。 さいたま市の一体性…

99.荒川右岸からの新都心遠望

荒川土手には遮るものがない。右岸堤からは、ゴルフ場の緑の向こうにさいたま新都心、大宮駅周辺の高層ビル群が手に取るように望める。時には茨城の筑波山も見える。 荒川の高水敷には右岸、左岸にゴルフ場が連なっており、ゴルフ場の中からも、所々で新都心…

100.荒川土手から見る様々な富士山

富士講で造られた富士塚が市内各所にある程、この地域でも富士山は親しまれてきたが、それが最もよく見える場所が荒川堤防だ。 朝日に染まる紅富士、夕焼けにシルエットで見える影富士、白銀に輝く富士など、さまざま。一層良く見えるのは冬の良く冷え込んだ…

71.さいたま市民の命を守る大久保浄水場

荒川から水をいただき、さいたま市民等に飲料水を供給している重要な施設。どこまでも続く荒川沿い低地にあって、居並ぶ貯水タンクはひと際目立つランドマークだ。 造水された飲料水は貯水タンクに常時貯留され、非常時対応を担っている。 map:x139.58455476…

16.新上江橋で体感、広大な荒川

荒川中流域の川幅は平均一・五キロメートル、最大二・五キロメートルと広い。かつて中流域の荒川は、武蔵野台地・大宮台地に挟まれた沖積低地を、千分の一から千五百分の一の勾配で緩やかに蛇行しながら流れていた。明治末期の洪水を契機に荒川改修計画がな…

17.太公望の天国、びん沼川

びん沼川は荒川の旧河道、そのまた元は入間川の流れであった。一九二六年(昭和元年)の荒川直線化事業で、現状のようになった。今は蛇行する川に沿って釣り人やパラソルが並ぶ。春には桜並木が美しい。周辺には河畔林もあり、猛禽類や河鵜等を見かける。 び…

20.鴨川から望む慈眼寺

桶川市に端を発し、大宮台地を深く刻んで流れる鴨川。その大宮台地からの出口に当たるのが慈眼寺付近。この辺りには大小様々な古墳や貝塚が存在し、古代から人々が暮らす、豊かな土地であったことがうかがえる。 台地の突端にある慈眼寺・水判土観音は、地域…

26.農村の原風景、水塚の家

この水塚(みづか)の家は一九二六年(昭和元年)築。ちょうど、この辺りの荒川が直線化された年に建てられた。その前は旧荒川左岸の氾濫原(堤外地)にあったが、現在は荒川右岸堤内地となっている。 辺りには同様の家が数軒あるが、未だに荒川堤外地に居住…

42.武蔵野の面影、西新井ふるさとの緑の景観地の若葉

かつての大宮台地は、武蔵野の雑木林と開拓農地等が広がる、いわゆる里地・里山と呼ばれる地域だった。ここは、武蔵野の雑木林として残っているものでは市内最大級のまとまりで、若葉の頃には、眩しいほどに明るく、大宮台地の昔を偲べる場所だ。 隣の「花の…

46.復活・昼間の渡し

徳川家康が荒川を渡ろうとしたとき、村人総出でかがり火を焚き、昼間のように明るかったので「昼間」の名字が授けられたという。昭和になってから、渡しは長らく途絶えていたが、二〇〇七年、地域住民の手により渡し場が復活した。 昔の風景が次々と姿を消す…

57.昔の面影を残す秋葉神社の祭り

四月と十二月の十八日は、火盗除けで有名な秋葉神社の例大祭。農具や包丁などが並ぶ鍛冶屋、活きた鯉を捌く露店などには遠く県北からも多くの人が訪れる。 神社の御利益もさることながら、これだけの懐かしい露店が並べば、自ずと人は吸い寄せられるような気…

5.春を待つ指扇の湿地

大宮台地には多くの谷戸がある。ここは江戸時代から「流れ耕地」と言われ、旧川越道で大雨の時には渡れない難所だった。谷戸際の馬頭観音がそのことを教えてくれる。 この湿地は、夏に背丈を超える葦が生え、鳥たちの楽園となる。秋葉の森総合公園の区域内だ…

8.谷戸がそのまま残る滝沼川第二遊水地

滝沼川、中釘川、辻川の合流地点近くの谷戸にある多目的調整池。この辺りは内水氾濫常習地だ。普段は子供の遊び場、グラウンドは公民館の利用調整でサッカー、グラウンドゴルフ等が盛んである。春には桜祭りで賑わう。 谷戸の地形をそのままに日常と非常時の…