08.道の風景

73.第二産業道路の巨大な道しるべ、山崎の大ケヤキ

市内東部台地を南北に縦断する第二産業道路、その中央分離帯に一本の巨大なケヤキの木が立っている。元々は民間の宅地の中にあったらしいが、道路整備に際して伐られずに真ん中に残されたものだ。 この北はすぐ見沼田圃。通行する車に見沼田圃を渡る合図を送…

74.首都高・見沼インターから新都心へ

高速埼玉新都心線のさいたま見沼出入口から新都心までのダイナミックな高速移動風景。 見沼田圃の上を右に左にカーブしながら走り、新都心高層ビル群に吸い込まれていく感覚が新鮮だ。夕暮れ時には、行く手の高層ビル群がシルエットでくっきりと浮かび上がる…

75.埼大通りのケヤキ並木と夕暮れの富士山

北浦和駅から所沢まで延びる浦和所沢線は、「日本一長いケヤキ並木」として知られている。別名「けやき通り」、埼玉大学までは「埼大通り」ともいう。 朝は埼玉大学や浦和北高校に通う学生の自転車で溢れる。所々にある歩道橋の上からは四季を彩る並木の通景…

76.増殖する道、宮前インターチェンジ

生き物のようにうごめく何本もの道にドライバーは抗う術を持たない。新大宮バイパス、西大宮バイパスがクロスするこの場所に、更に上尾道路(仮称)が接続すると、さいたま市への主要な北の玄関口になる。 異様なスケール感をもった、交通結節点の景観。 map…

77.荒川の橋を渡りさいたま市に帰還

秋ヶ瀬橋、羽根倉橋、治水橋、上江橋のそれぞれで荒川を渡る時、正面にさいたま市中心部のスカイラインが迎えてくれる。無事にさいたま市に帰ってきたことを実感する風景だ。 日本の都市は、欧州の都市と違って切れ目がなく広がっており、「わが街」の姿を視…

78.モナリザが見つめる氷川参道

さいたま新都心駅の方から中山道を来て、氷川参道の一の鳥居をくぐりふと振り返ると、ビル壁面のモナリザが見つめている。 モナリザは一五〇七年頃作の西洋文化のアイコン、それと古来からの日本文化の象徴とも言える鳥居との組み合わせ。このミスマッチも現…

79.盆栽四季の道

盆栽愛好家のメッカ、盆栽町のコミュニティ道路。コンクリートパネルを大胆に使った参道風のデザインで、春は緑、秋は紅葉と、名前通り四季の彩りが豊かな通りだ。 普段はあまり人通りもない道だが、五月の連休に行われる「大盆栽まつり」のときには、盆栽や…

80.中山道焼米坂から

江戸から中山道を行く旅人が荒川を渡り、はじめて大宮台地に上がる坂道。道はやがて浦和宿に入る。振り返れば遠く蕨宿の街並みや荒川の流れが望まれたのではないか。 今、坂上からは低地部に林立するマンション群を見るだけだが、坂の辺りや国道を挟んだ萬蔵…

81.鎌倉街道と三貫清水

さいたま市は、大宮台地に支谷が入り組んでいて、台地の縁には湧水も多い。北区奈良町、鴨川沿いの台地上の雑木林の中を鎌倉街道が通り、台地の足元からは「三貫清水」が湧き出し、豊かな水と緑の風景を形成している。 この清水でたてた茶に、太田道潅が三貫…

82.坂の上からパインズホテル遠望

浦和は大宮台地の南端に位置し、入り組んだ支谷が変化に富んだ風景を見せる。市街化の進展は土地の起伏を曖昧にしたが、今でも多くの坂道が台地の縁を感じさせる。 太田窪の住宅地の中、藤右衛門川に下る小さな坂の向こうには、中山道沿いの再開発、ロイヤル…

83.自衛隊通りの坂から望む秩父連山

大宮の中心市街地から西へ、自衛隊通りの坂にかかると、前が開けて遠くに秩父連山が望める。冬の晴れた寒い日には、山肌のひとつひとつまでがくっきりと見える。 鴨川の低地に下る坂だが、ちょっと坂を下りれば山は全く見えなくなる。風景にとって坂の効果は…